JMSアステールプラザで開催された「HIROSHIMA HAPPY NEW EAR 31 藤村実穂子リサイタル」を聴きにいきました。昨年、マーラー「交響曲第3番ニ短調」のソロで衝撃を受けた藤村実穂子 氏のリサイタルを、細川俊夫 氏の監督によるHIROSHIMA HAPPY NEW EARシリーズで開催されるとあり、とても楽しみにしていました。
楽しみにしていた方は多くいらしたようで、良い席で聴こうと開演時間に行ったにも関わらず、入場の行列ができていました。音楽関係者もたくさん見かけ、注目度の高さが窺われました。
コンサート自体は期待以上に凄まじく、声の響きの魅力はもちろんですし、フレーズによって全く音質が変わるので、言葉1つ1つを聴き逃せませんでした。また、ピアノのヴォルフラム・リーガー 氏も絶妙な音量・音色・タイミングで演奏されるので、ソリストや曲の魅力が引き立っていました。籔にはこんな音は出せないと、何度も思い知らされる演奏で、これまで聴いた伴奏の中で最も好きなものでした。こういった音に対する感覚やバランス感覚というのは、どうしたら獲得できるのか考えさせられます。
曲としては初めて聴くツェムリンスキー「6つの歌 Op.13」が、ちょうど和声で勉強している響きが散りばめられており、色々な意味で面白く聴くことができました。少しずつ理解できることが増えていっていますが、まだまだ知識が足りませんし、ソルフェージュ能力も高めなければと強く思います。
- 藤村実穂子(メゾ・ソプラノ)
- ヴォルフラム・リーガー(ピアノ)
- 音楽監督・お話 細川俊夫
- モーツァルト:「喜びの鼓動」「すみれ」「ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼く時」ほか
- マーラー:さすらう若人の歌
- ツェムリンスキー:6つの歌 Op.13
- 細川俊夫:2つの子守唄(日本民謡集より)