広島文化学園HBGホールで行われた広島交響楽団の「第442回定期演奏会」を聴きに行きました。久しぶりに冠のない定期演奏会かと思いましたが、「秋山和慶 指揮活動60周年」というサブタイトルが付いていましたし、内容も、しっかり冠を付けて実施したら良いのにと感じる、凄いものでした。
北欧系はほとんど馴染みがないので、アッテルベリも初めて聞く作曲家でした。もちろん交響曲第5番も初めて聴きましたが、古典的な中に新しい響きがバランスよく用いられており、とても好きな感じの作品でした。和声の進行がとても綺麗で、スコアを見てみたくなりましたし、色々な要素が次々に出てくるので、どういう作り方をしているのだろうかと知りたくなりました。
それよりも、指揮活動が60周年となる秋山先生の音楽づくりは、演奏者の力を最大限に引き出しているようで、これこそ指揮だなと思わせるものでした。文字通り面白く、まだまだ聴いていたいと思う内に終わったコンサートでした。とても内容の良いコンサートだったのに客席の民度はかなり酷く、曲中で話したり、指揮を振ったり、ビニールをガサガサするなど、やめて欲しいことはほぼ全て起こったような状況でした。スポンサ枠なのかもしれませんが、どこの会社の人だろうと考えてしまう程には酷かったです。コンサートの内容を見定めつつ、ちょっと座る位置も変えてみようかなと思います。
- 指揮:秋山和慶
- ピアノ:福間洸太朗
- スヴェンセン:ノルウェー狂詩曲第4番作品22
- アッテルベリ(没後50周年):ピアノ協奏曲変ロ短調作品37
- アッテルベリ:交響曲第5番ニ短調作品20「葬送交響曲」(日本初演)