広島文化学園HBGホールで行われた広島交響楽団の 2022「平和の夕べ」コンサート を聴きに行きました。曲目はこの時期によくこれだけ編成の大きなものが出来たなと感心するマーラー「交響曲第3番ニ短調」、規模の大きなオーケストラに合唱、メゾ・ソプラノでステージ上は隙間なく埋まっていましたし、バンダも設定される大変さ。いつもの定期演奏会とは違い、舞台上には花も飾られて豪華な仕様となっていました。
大きかったのは編成だけでなく、曲も交響曲としては最も長い部類でしたし、息の長いフレーズが綺麗に作られており、とても魅力的でした。全体的にじっくり、丁寧に作られた音楽がいつの間にか変化していき、2時間近かった演奏時間も短く感じました。
衝撃的だったのはメゾ・ソプラノの 藤村実穂子 氏。ホールの一番後ろに座っていたのですが、声がとてもクリアに届きますし、第一声からそれまでの空気をガラッと変えていきました。独唱が入るまでの長い3楽章が全て前奏に感じるほどで、圧倒的な力を持っていました。
客席側や演奏上のトラブルはちょこちょこあり、聴く方の集中力が切れそうになることもしばしばで、せっかくのプログラムが勿体無く思うこともありました。携帯電話が鳴ったりすることはジャマーなどで技術的に防ぐことも可能なので、ぜひホール側で導入してもらえればと思います。
- 指揮:クリスティアン・アルミンク
- メゾ・ソプラノ:藤村実穂子
- 合唱:東京混声合唱団・エリザベト音楽大学合唱団・ひろしまオペラルネッサンス合唱団・NHK広島児童合唱団 曲目
- マーラー:交響曲第3番ニ短調