広島文化学園HBGホールで行われた広島交響楽団の「第430回定期演奏会」を聴きに行きました。クラリネットのコンチェルトとブラームスの交響曲1番というプログラムが楽しみで聴きに行きましたが、年度初めの定期演奏会ということでお客さんも多かった様に思います。開演1時間前には会場に着いていたのですが、付近の駐車場はどこも一杯で駐められる場所を探しました。他のイベントも開催されていましたし、珍しく日曜日のマチネというのも影響していたのでしょうか。
フィンジのクラリネット協奏曲は初めて聴きましたが、クラリネットらしい素直な音が曲調に合っていました。プログラムノートに調性がぼかされていると書かれていましたが、導音でないただの第7音が用いられていたり、第3音が省かれていたり、少し前に作曲で注意された方法がそのまま使われていて面白かったです。
ブラームスの1番は「矍鑠とした」という言葉がピッタリな指揮者の勢いある演奏で、なんだかオペラみたいだと感じながら聴いていました。とても声部が分かりやすい演奏ですし、ソロも魅力的だったのですが、なぜか決めどころがしっかりはまらない様な印象を持ちました。ここ最近では4番だけ聴いていないので、もっとカチッとしたブラームスが聴ければ良いなと思います。
- 指揮:ジャン=クロード・カサドシュ
- クラリネット:橋本杏奈
- ヴェルディ(生誕210年):歌劇「運命の力」序曲
- フィンジ:クラリネット協奏曲作品31
- ブラームス(生誕190年):交響曲第1番ハ短調作品68