Théâtre des Champs-Elyséesで行われたAntonio Vivaldiの「L’Olimpiade」というオペラを聴きに行きました。パリオリンピックが開催間近というタイミングで、パリでは多くのオリンピック関連イベントが開催されていました。今回のオペラもその1つで、まさに古代オリンピックをテーマにした作品です。
演奏はEnsemble Matheusというバロックオーケストラ。チェンバロやテオルボなど、まさにバロック楽器による演奏で、演目も編成も、日本ではまず見ることのできない貴重なものでした。
バロックオーケストラの音量が思っていたよりも小さく、音色も立たないので、これなら広い劇場でも歌を邪魔しないのだと感じたり、盛り上がるタイミングでは通奏低音が掻き鳴らすのだなと、これまで知らなかったものばかりのコンサートで、とても刺激になりました。
この Théâtre des Champs-Elysées 通称 シャンゼリゼ劇場 は、ストラヴィンスキーのバレエ「春の祭典」が初演された歴史ある劇場で、どのような雰囲気か楽しみにしていました。建築から100年以上経っている劇場はとても趣があり、その狭さが余計に歴史を感じさせるものでした。
ただ、空調があまり効かないので、とにかく暑いです。昔の人は扇子を持っている絵をよく見ますが、確かに必要だなと感じました。また、この日は英語での字幕が付けられていましたが、文字が小さくて見にくいので、オペラグラスもあれが良かったなと感じます。
終演時間は夜の11時を過ぎるようなオペラでしたが、これ位の時間に終わるのは普通ですね。帰り道が安全か少し心配していましたが、地下鉄も当たり前に動いていますし、お店もたくさん空いていて安心でした。
海外オペラでのギャレーの雰囲気も今回見ておきたかったものの1つでした。幕間が30分あるので、シャンパンを開けて話している人もチラホラいますし、それぞれの階にあるギャレーは大混雑していました。また、会場から外へ出ることも可能になっており、近くのカフェで一杯飲んで戻るということも可能です。オペラが社交の場として成立している姿を目の当たりにすると、とても羨ましく感じます。
- Jean-Christophe Spinosi | direction
- Emmanuel Daumas | mise en scène
- Alban Ho Van | scénographie
- Raphaëlle Delaunay | chorégraphie
- Marie La Rocca | costumes
- Cécile Kretschmar | perruques, maquillage, masques
- Bruno Marsol | lumières
- Jakub Józef Orliński | Licida
- Marina Viotti | Megacle
- Caterina Piva | Aristea
- Delphine Galou | Argene
- Ana Maria Labin | Aminta
- Luigi De Donato | Clistene
- Christian Senn | Alcandro
- Ensemble Matheus
- Chœur de l’Académie Haendel Hendrix