アステールプラザで開催された「広島ウインドオーケストラ第57回定期演奏会 下野竜也音楽監督10周年記念《風光る。季(とき)を想う。》」を聴きに行きました。以前、演奏したことのあるリード「春の猟犬」もプログラムにあったので、どのような響きがするのだろうと楽しみにしていましたが、自分が演奏した時との響き方の違いに驚いてしまいました。そういえば、吹奏楽ってこういう響きだったなと思い出せたコンサートでした。
演奏以外で印象的だったのは、お客さんが少なかったことと、指揮の下野さんがそれを嘆いていらしたこと。この日は他にも行きたいコンサートがありましたし、秋はどうしてもイベントが重なりますね。
それ以外にも、日本の吹奏楽界では構造的に、吹奏楽という形式で演奏する必要のなさそうな曲がたくさん演奏されており、そういった曲を演奏しないとお客さんが少ないというのは周知の事実となっています。アンケートなどでも「演歌を演奏して欲しい」や、「アニメ曲を演奏して欲しい」というものをよく見かけますが、そういうのは演歌歌手のコンサートや、声優さんのコンサートなどに行って聴けばいいのではないかなと感じます。
吹奏楽のコンサートでは吹奏楽のオリジナル曲だけ演奏されるという世界ができればいいのになと思いますが、そもそも吹奏楽の曲というのがPOPSや演歌っぽいものと認識されている現状では難しいですね。そんな中でも、意義のあるプログラムを組み続けていただいている「広島ウインドオーケストラ」には感謝です。
- A.リード:春の猟犬
- C.ウィリアムズ:パストラーレ
- 保科 洋:パストラーレ
- V.パーシケッティ:交響曲第6番
- 長生 淳:翠風の光