広島流川教会で開催された「アレクセイ・リュビモフ」のリサイタルを聴きにいきました。現代音楽の全盛期を過ごしただけあり、とても職人的な演奏で、このように演奏してもらえると作曲家も嬉しいだろうと感じられるような演奏でした。淡々と演奏しながらも、大切なところはしっかりと取り上げていく、明快な演奏は聴いていて飽きません。
演奏だけでなく、曲目に関してもあまり聴く機会のないロシアの現代音楽作品が取り上げられており、面白い響きをたくさん聴くことができました。特に面白かったのは「ガリーナ・ウストヴォーリスカヤ」のピアノソナタ、ピアノを上手く使うとこのような音が出るのだなと感じる作品で、他の作品も聴いてみたいと思います。
ピアノに向かっていると、80歳という年齢を全く感じさせない演奏で、久しぶりにいい演奏会を聴いたなと感じながら帰路に着くことができました。こういうタイプの巨匠は本当に最後の世代になってきたのかと思うと寂しく感じます。
