広島県立美術館で開催中の「近代日本画の真髄 児玉希望 – 千変万化、驚異の筆力展」という展覧会を見に行きました。なんとも長い名前の展覧会ですが、「千変万化、驚異の筆力」というのはその通り、全く異なるテイストの作品が多くあり、一人の画家が書いたとは思えないほど幅広い展覧会でした。
広島県出身の画家なので、絵自体は何度も見たことがありますが、100点以上の作品が集まると、時代と共にどのような要素を自分のものにしていったのか、比較しながら見ていくことができました。とても魅力的な色使いをする画家だと思っていましたが、色使いだけでなく、技法なども様々なものから取り入れ、そのバランスがちょうど発揮されたものを見ていたのだと感じました。
日本画に西洋の要素を取り入れ、独特なぬるっとした質感の絵は独特な児玉希望らしさが出ており、どの絵を見てもこの画家の絵だなと分かるほどの個性になっていました。色々なものを上手く取り入れられるというのも、1つの才能ですね。