HK168(Half168) レースレポート

 今年こそは完走したいと出場した「HK168(Half168)」、毎年コースが変わるので、いつも新鮮な気持ちで走れています。なかなか完走出来ない香港のレースですが、今回も走り始めて少しすると風邪をひいた様な感じで体調が悪くなり、普通に歩いているだけでも心拍数が高くなり、息もしっかりと吸えない様になりました。すぐに下りも走れなくなってきたので、ほとんどの区間を歩いたのは初めてです。
 制限時間は十分にあったので、最後まで歩いても完走出来るかもしれないと思っていましたが、最後は全く体が動かなくなってきて、制限時間に間に合いませんでした。それでも体調が悪くなってから50km程度を歩く事が出来、よく耐えたなというのが正直なところ。
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大会概要

  • 大会・・HK168(Half168)
  • 場所・・Shing Mun Reservoir Main Dam スタート
  • 日時・・2016/11/05
  • 距離・・93.5km(獲得標高 5,250m)
  • 天候・・天気:曇り 気温:24℃(スタート時)
  • 結果・・21時間29分46秒 DNF Hok Tau BBQ Site(72.5km地点)

区間タイム(時:分:秒)

区間区間距離区間時間合計時間
Shing Mun Reservoir Main Dam 〜 Tsuen Kam Au12km1:53:051:53:05
Tsuen Kam Au 〜 Lam Kam Road12km2:08:033:57:10
Refreshment24km地点0:06:034:03:13
Lam Kam Road 〜 Wo Hop Shek11km3:28:447:38:00
Refreshment35km地点0:02:117:40:11
Wo Hop Shek 〜 Hok Tau BBQ Site7km2:00:079:40:18
Refreshment42km地点0:32:2510:12:43
Hok Tau BBQ Site 〜 Bride’s Pool9.5km4:18:0414:30:47
Refreshment51.5km地点0:10:1514:41:02
Bride’s Pool 〜 Nam Chung Road12km3:08:5517:49:57
Refreshment63.5km地点0:01:3917:51:36
Nam Chung Road 〜 Hok Tau BBQ Site9km3:38:1021:29:46
合計72.5km21:29:46

使用機材

 今回は初めて夕方スタートで、スタート直後からライトを使うレースでした。また、最高気温も28℃まで上がる予報でしたので、装備も少なめ。全く動けなくなった時は寒かったのでウインドブレーカを着ましたが、それ以外はずっと暑く感じました。

  • シューズ・・montrail「Men’s Caldorado(GM2211 26.5cm)」
  • シューレース・・NATHAN「LOCK LACES」
  • バックパック・・Ultimate Direction「AK MOUNTAIN VEST 3.0」
  • ハイドレーション・・Platypus「ビッグジップLP 1.5L」、Ultimate Direction「BODY BOTTLE PLUS」2個
  • GPSロガー・・EPSON「MZ-500」
  • タイツ・・CW-X「スタイルフリーボトム ロング(L)」
  • ハーフパンツ・・モンベル「 トレールランニングショーツ Men’s(M)」
  • アンダーウェア・・UNDER ARMOUR「ヒートギアコンプレッションステルスLSモック(L)」
  • シャツ・・SALOMON「AGILE SS TEE M(S)」
  • ミッドレイヤー・・Haglöfs「SHIELD JACKET(XS)」
  • ソックス・・武田レッグウェアー「TRR-120G(M)」
  • キャップ・・MAMMUT「Active Visor」
  • グローブ・・Salomon「XT WINGS GLOVE WP(L)」
  • アイウェア・・OGK KABUTO「ビナートZ(スモーク)」
  • ライト・・Petzl「MYO RXP」2個
  • ゼッケンベルト・・Nathan「Race Number Belt」
  • 補給・・wiggle nutrition「energy gel」4個
  • 補給・・PowerBar「POWERFUL SHOTS」5個
  • 補給・・CLIF BAR「ENERGY BAR」4個
  • サバイバルブランケット・・Adventure Medical Kits「SURVIVE OUTDOORS LONGER EMERGENCY BLANKET」
  • ホイッスル・・ザック付属
  • 携帯電話・・Apple「iPhone 7」
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レース展開

Shing Mun Reservoir Main Dam 〜 Hok Tau BBQ Site

 今回のレースは前半50kmまでに「大帽山」・「大刀屻」・「八仙嶺」という大きな山を超えていくので、そこさえ越えれば大丈夫だろうと思っていました。まずは1回目のドロップバッグポイント「Hok Tau BBQ Site」までに「大帽山」と「大刀屻」を超えて行きます。とにかく前半はゆっくりと進み、大きな山が無くなった後半にペースを上げていく作戦でした。
 作戦通り、スタート後はほぼ最後列からスタート。ちょっとGPS時計の調子が悪かったのもあり、直しながらゆっくり進みました。17時スタートで、18時には暗くなったのですぐにライトを点灯です。
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 スタートから少しは猿がたくさんいる舗装路を抜け、香港らしい階段状のトレイルへ。ここはすぐにシングルトラックになり、明るい中を唯一気持ちよく走れたポイントでした。あまり時間もかからず、初めのエイド「Tsuen Kam Au」へ。
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 ここからは「大帽山」へ舗装路の登り。標高差630mを6kmで登って香港最高峰へ。途中で霧なのか大気汚染なのかわからない感じのものが出て来て、ヘッドライトを点けていると前が見にくくなりました。
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 下りは4km程度階段が続くので、ユックリ負荷をかけない様に下っていたのですが、この下り始めからどうも調子が悪くて走れない感じでした。ここまでの登りは意識して歩いていましたし、どうしてこんなに苦しいのか分かりません。苦しいなと思いながらも「Lam Kam Road」へ到着。籔のレース状況が更新されていませんでしたし、そういえば前のエイドでチェックされていない気がしたので、問題無いか確認してからスタートしました。この時対応してくれたお兄さんの英語がとても分かりにくくて、もしかしたら中国語かと思った程でした。
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 ここからが2つ目の山場「大刀屻」を過ぎるポイント、左右に100万ドルとは全く関係ない香港の夜景を見ながら進みます。標高500m程度の山ですし、それほどアップダウンではないのですが、ここを登る時には何度も立ち止まりながらという状態になりました。暑さもあって、風が抜けるところでは体を冷やすのに少し停まっておいたり。それでもこの時点では進んでいると回復するだろうと考えていました。
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 この後も風が抜けるポイントで体を冷やしたり、水をかぶって頭を冷やしたりしながら、なんとか前へ。ペースが遅いので、周りにいる人が少なくなってきました。山頂があったので写真を撮ってもらいましたが、やはり夜は何も見えませんね。
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 ロードに出るとすぐに「Wo Hop Shek」というエイドなのですが、このエイドへ向かう街中のマーキングが分かり辛く、迷っている人多数。籔はこのルートを通った事があったので、エイドまで先導することになりました。日本人が香港人を引き連れて、変な絵です。次の「Hok Tau BBQ Site」まではロードを少し登るだけだった気がしたので、ささっとトイレ休憩だけ済ませて先へ。
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 エイドを抜けてからもルートが分かり辛く、地元の人に助けてもらいながら登り口へ。少し回復してきたのか、調子よく歩き始めたのですが、上りは全て歩き。海外では夜のシングルトラックよりも、夜の舗装路の方が怖く感じます。
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 なんとか「Hok Tau BBQ Site」に辿り着いたのですが、ここで一度完全に力尽きてしまったので、少し寝てみる事に。座ったまま20分程度寝てもあまり回復していない感じでしたが、じっとしていると寒いので次へ向かう事に。この辺りから、自力で回復するのは難しいと悟ったので、夜が明けるのだけが希望でした。エイドにはカップラーメンがたくさん。暖をとらせてもらいました。
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Hok Tau BBQ Site 〜 Hok Tau BBQ Site

 ここからが最後の山場「八仙嶺」という登って降りてを繰り返す場所を通るのですが、ここは前回潰れて大変だったポイント。今回は初めから調子が悪いので更に辛く、途中で何度も座り込みながら何とか通り抜けました。片側が崖になっているポイントもあり、こんなにフラフラしていると落ちそうで怖かったり。もちろん真っ暗なので景色は見えません。
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 ちょうど「八仙嶺」の山頂へ辿り着いたところで朝日が出て来ました。5時半は過ぎており、ほぼ12時間ライトを使って走りました。香港でも11月になると夜が長いです。ここでライトを仕舞い、サングラスを装着。やはり日差しは強くて、何も付けていないと目が痛くなります。
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 ここからは次のエイドまで下るのみ。日本に似たトレイルだったり、石畳だったりをトボトボと歩いて行きました。この辺りも少し迷いやすい・マーキングのされていない所があり、後ろから籔を抜いて行った選手が迷って戻って来たりしていました。ここも通った事があったので道案内。フラフラの外国人に道案内されても、不安だったでしょう。
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 何とかエイドの「Bride’s Pool」に到着。もう気温も上がり始めて暑くなっていたので、しっかりと水分を補給して出発。この辺りから関門時間が危なくなり始め、1時間の余裕しかありませんでした。
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 ここからはちょっとした山を越えると平坦が続くと知っていたので、気分も楽。体は重いですが、まずは淡々と一山超えて行きます。コースディレクタをさせていただいている下松の笠戸島にそっくりなトレイルを抜け、かなり気分も良くなっていた区間でした。
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 山を越えると、海沿いの舗装路を進みます。この辺りは牛がたくさん寝ていました。糞もたくさん落ちているので、フラフラしていると危ない。出店で1本200円くらいする7UPを購入し、随分と回復しました。普通のところで買う4倍、高いです。
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 海沿いから再度山に入り、ちょっと元気になっていた反動か急にきつくなってペースが一気に落ちました。エイドまで後少しだと思いながらも、なかなか足が進みません。これまでより1ヶ月早い時期に来たからか、今回は虫も少し飛んでいて気になりました。刺されはしませんでしたが、常に羽音に追いかけられている感じで、気楽に立ち止まれません。
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 最後は石畳を進んでいくのですが、フラフラしていますし、一度しっかりと捻挫をしてしまい、もうダメかと思いました。元気な時はあまり気にならない石畳ですが、疲れていると足を置く場所も考えながらになります。
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 「Nam Chung Road」のエイドへはとにかくシュワっとしたものが飲みたいという一心で到着。辿り着いてみると水とバナナしかないエイドで、かなりがっかりしました。少し前に7UPを飲んでしまったので、完全に心が炭酸モードになっていました。関門時間も危なかったですし、水をちょっと補給して2分もかからずに出発。
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 このエイドを出てからは標高差400m無い山の登りなのですが、これが最悪。登っても登っても先に階段が続きますし、そもそもきつくて少しずつしか登れないので、とにかく時間がかかります。いつまでも体調が回復しないので、やはり何かおかしいなと思いながらも、関門時間もあるのでとにかく前へ。綺麗な水場とかもあったのですが、写真もほとんど撮れませんでした。今度は元気な時に来てみたい場所です。
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 最後には下を歩くのも辛くなり、あまりに時間がかかってしまったので水も尽きてしまいました。飲み物を求めてさまよっていたら、「芒果」と明らかに果物っぽい字が書いてある看板を掲げた農場を発見。調べてみるとマンゴーだったのですね。事務所の人に声をかけてみると、アプリコットジュースがあるというので、それをもらって回復。ビニールハウスでこだわって農業をしているらしく、チンゲンサイを猛プッシュされましたが、さすがに野菜を持って走る気はしません。そして、アプリコットジュースは輸入物。こだわってる?とりあえず2つ買ったので、これを飲みながら「Hok Tau BBQ Site」まで。もう時間もありませんでしたし、とにかくフラフラなのでここでリタイアを決めました。
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 リタイア後はすぐにホテル付近まで連れて帰ってもらう事が出来、余計な消耗をせずに済んで助かりました。ホテル横の食堂で豚肉が乗ったご飯を食べて回復。脚とかではなく、体調が悪くてキツいレースでした。香港はこのパターンが多いので、何か合わないのだろうなと。
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 プラスになった事といえば、12時間近くライトを使って行動できた事でしょうか?使っていたライトPetzl「MYO RXP」が電池交換をしなくても一晩使える事が分かりましたし、眠気もあまり問題なかった気がします。かなり辛いレースでしたが、それでもまた走りに来たいと思うので、不思議な魅力があります。次はアレルギィ対策なども出発前からしっかりとして、万全の体調で来なければ。