山口県立美術館で開催中の「野田弘志 – 真理のリアリズム」を見に行きました。同じ写実主義の枠ではクールべを思い出しますが、時代や国が全く違うので印象は違いますが、細部まで書き込まれた絵からは静かな迫力が伝わってきました。
コンセプトが変わる毎にテーマに名前が付けられていましたが、籔は初期の背景を黒くした「黒の時代」が気に入りました。書かれているものがどうかより、シンプルなコンセプトで描きたいものを描いているという絵がやはり好きです。普段あまり好きにならない肖像画も、独特な光り方に惹かれました。
美術館のあちこちにご本人の言葉が書かれていましたが、「見つめ尽くす」と言えるほど対象を観察できる力はやはり凄いなと感じました。色々なものの見方が変わってきそうです。