島根県立美術館で開催中の「誕生140周年 川端龍子展」を見に行きました。数年前に広島県立美術館で開催された展覧会で、大胆なのに繊細という独特な日本画を気に入っており、近場で再び展覧会が開催されるとのことで、ぜひ見たいと思っていました。何も調べず訪れたのですが、ちょうど「松江水郷祭湖上花火大会」の当日で、有料観覧席が施設される美術館周辺はいつもと感じが変わっていました。夕方からは混むとのことで、展示を見たら早めに現地を離れました。

第二次世界大戦の終戦日が近いからか、美術館へ向かう道中にラジオで水木しげるの戦争に関するインタビュが流れていましたし、ここのところ戦争に関する文章を読むこともありました。過去に見たことのある絵も多くありましたが、そのように、戦争への関心が高まった状態で改めて絵を見ると、全く違った感じ方をして面白かったです。自分の感覚は環境に大きく左右されるとは分かっていましたが、それを短い時間で実感したのは初めての経験でした。そのような心持ちの中で、最も心に留まったのは「爆弾散華」。とても大きな絵ですが、時が止まったような構図や色味から、儚さを感じました。
