三島 由紀夫「夏子の冒険」を読みました。紹介されて何も知らずに読み始めたのですが、ヒグマが1つの軸としてストーリーが展開していき、まさにクマを追っていた今読むのに最適な本でした。このように、偶然手に取ったものがその時の興味に合っていると嬉しくなります。
気の軽い主人公「夏子」の性格と同じように、ストーリーも軽く進んでいきます。通常なら重く書きそうな敵討であるヒグマとの対戦シーンもアッサリと書かれていますし、どうしてここまで踏み込んでいかないのだろうかと不思議に思うほどでした。この軽さを続けていた理由が最後の瞬間に納得でき、ここまで最初から考えていたのだと思うと、驚くような構成です。
