山口県立美術館で開催中の「奈良大和路のみほとけ -令和古寺巡礼-」を見に行きました。信仰の対象として造られ崇拝されている仏像に、美術作品としてどのような魅力があるのか、多くの価値ある仏像を比較して鑑賞できる展覧会でした。人は多く訪れていましたが、明らかに普段よりも年齢層が高く、若者がほとんどいない異様な状態でした。
それぞれに魅力的な仏像が展示されていましたが、最も魅力的だったものは東大寺の「木造弥勒仏坐像」でした。小さなサイズには収まらない存在感の大きさで、遠くを見ているような表情も相まって、不思議な魅力がありました。これまでに一度だけ、宗教を信仰する気持ちが分かったのですが、その時は音楽を聴いた時でした。
今回も、この仏像を毎日見ていると、信仰心のようなものが目覚めるかもしれないと感じました。圧倒的な音量・音圧の音楽とは違い、静かな像の魅力でこのように感じさせるとは驚きです。