広島文化学園HBGホールで行われた広島交響楽団の「第455回定期演奏会」を聴きに行きました。細川俊夫の日本初演やドヴォルザークのチェロコンチェルト、マルティヌーのシンフォニーと聴きたい曲ばかりのプログラムでした。
スティーヴン・イッサーリスのチェロは音色の変化が多彩ですし、オーケストラもチェコらしさを感じさせるリズムやフレーズの取り方をしていたりと面白かったのですが、ガット弦では音量が厳しく、もう少し明瞭に聴きたいと思うところが多くありました。いつもよりも舞台に近い席に座っていたのですが、それでもオーケストラが重なると埋もれてしまうというのはもったいなく感じました。もう少し小さなホールで、ソロのリサイタルを聴いてみたいですが、チケットが取り合いになるのでしょうね。
マルティヌーは今回の5番で交響曲の全曲演奏が終了したようです。籔が聴けたのは3曲でしたが、どの曲も色々な要素が混ざり合い、独特な響きを作っていました。今回の5番は形式が分かりやすく、リズムの要素なども打楽器などが形を明確にしているので、古典的な曲のようにも感じました。チェコの作曲家の曲を聴く機会は多くないので、うねるような独特な響きを楽しめた演奏会でした。
- 指揮:クリスティアン・アルミンク
- チェロ:スティーヴン・イッサーリス
- 細川俊夫:《森のなかで》室内オーケストラのための(日本初演)
- ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調作品104
- マルティヌー:交響曲第5番 H.310