東広島市立美術館で開催されている「冨田伊織 新世界『透明標本』展」という展覧会を見に行きました。二重染色透明標本という標本の存在を初めて知りましたし、色々な種類の動物が標本にされており、一つずつ違いを比べながら見ていくのは興味深い体験でした。標本といえば骨格標本を思い浮かべますが、二重染色透明標本は骨だけでなく、軟骨や他の組織もそのままの形で残っているので、生物の中に骨がどのように収まっているのか、とてもよく分かります。大きな生物は難しいようですが、その辺りはデジタル技術が対応している領域なのでしょう。

素材自体はとても面白いものでしたが、アートと考えるにはもう少し展示に工夫があってもいいのではないかと思いました。子供の来館を促す、夏休みならではの企画ですね。博物館でアート要素の高い企画として展示されていると、違和感なく見れそうな展示でした。
