防府市公会堂で行われた「エリアフ・インバル指揮&台北市立交響楽団」を聴きに行きました。マーラー「交響曲第5番」だけというプログラムで、インバル得意の曲目ということで興味を持ちました。当日は周辺で通行止めを伴うイベントも開催される予定となっていたので、会場へ1時間程度前に到着したところ、なんとか会場の駐車場へ車を駐めることができました。周辺の駐車場もすぐに満車になっていたようで、早く到着しておいて良かったです。

演奏は会場の響きがデッドで、生音をキツイと感じる瞬間が多くありました。改修工事をして音響的な改善もおこなわれたとのことでしたが、会場の容積が小さいからか、音楽ホールとして使うにはかなり厳しそうです。会場前の広場に笛を吹いている像が建てられているのですが、そういう像を建てるなら、もう少しクラシックでの音響を尊重した作りにして欲しかったなと思うところ。そんな会場ですし、前半の悲劇的な響きを痛く感じるのは分かりますが、後半に入ってもフォルテがその音色が変わらず、全体的に痛々しい演奏に感じましたし、フーガなどの音楽を大きくする仕掛けも音が気になって集中できませんでした。全体的なテンポもゆっくり指揮されていたので、もう少し丁寧に演奏してもいいのではないかと思うところが多くありましたが、これは楽団の特性なのか台湾らしさなのでしょうか。他の団体の演奏も聴いてみたいと思いました。

- エリアフ・インバル(指揮)
- マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調