Vibram Hong Kong 100 Ultra Trail Race レースレポート

 1年少し前に行われた「HK168(Half Course)」に出場した際、地元のランナーから「HK100」っていう良い大会が有るよと聞いた事が切欠でエントリィした「Vibram Hong Kong 100 Ultra Trail Race」、噂通りのとても綺麗な景色が見られる大会でしたが、準備不足と香港の気候を甘く考えていて完走できませんでした。100km中73km地点までは進めたので、そのレポートです。

大会概要

  • 大会・・Vibram Hong Kong 100 Ultra Trail Race
  • 場所・・Hong Kong
  • 日時・・2015/01/17
  • 距離・・100km(獲得標高 4,500m)
  • 天候・・天気:晴 気温:18℃(スタート時)
  • 結果・・16時間48分 DNF(73km地点)

区間タイム(時:分:秒)

区間区間距離区間時間
Start(Pak Tam Chung) ~ Support point(East Dam)CP1(Ham Tin)11km1:12:02
Support point(East Dam) ~ CP1(Ham Tin)10km1:29:30
Refreshments(CP1)21km地点0:02:34
CP1(Ham Tin) ~ CP2 (Wong Shek)7km1:17:04
Refreshments(CP2)28km地点0:02:17
CP2(Wong Shek) ~ CP3(Hoi Ha)8km1:35:52
Refreshments(CP3)36km地点0:04:32
CP3(Hoi Ha) ~ CP4(Yung Shue O)9km1:36:55
Refreshments(CP4)45km地点0:07:36
CP4(Yung Shue O) ~ CP5(Kei Ling Ha)7km1:39:22
Refreshments(CP5 Drop Bag)52km地点0:31:16
CP5(Kei Ling Ha) ~ CP6(Gilwell Camp)13km3:43:50
Refreshments(CP6)65km地点0:01:19
CP6(Gilwell Camp) ~ CP7(Beacon Hill)8km2:58:15
Refreshments(CP7)73km地点0:14:17
TOTAL73km16:48:10

使用機材

 この「Vibram Hong Kong 100 Ultra Trail Race」は52km地点のチェックポイント(Kei Ling Ha)に荷物を預ける事の出来るドロップバッグ制度があるので、2つ持つライトの内の1つ、トレランポール、着替えをドロップバッグに入れておきました。また、必携装備も常識的な物ばかりなので、あまり新たに買わないといけないものも有りませんでした。 前半 Start(Pak Tam Chung) ~ CP5(Kei Ling Ha)
  • シューズ・・INOV-8「TRAILROC 245」
  • シューレース・・NATHAN「LOCK LACES」
  • バックパック・・SALOMON「S-LAB ADV SKIN HYDRO 12 SET」
  • ハイドレーション・・SALOMON「SOFT FLASK 500ml/16oz」2個、「SOFT RESERVOIR 1.5L」
  • GPSロガー・・Garmin「Fenix」 40秒間隔
  • タイツ・・CW-X「スタイルフリーボトム ロング(L)」
  • ハーフパンツ・・MIZUNO「A67RM-330」
  • アンダーウェア・・UNDER ARMOUR「ヒートギアコンプレッションステルスLSモック(L)」
  • シャツ・・UTMB参加賞Tシャツ
  • ソックス・・武田レッグウェアー「TRR-120G(M)」
  • キャップ・・MAMMUT「Active Visor」
  • アイウェア・・OGK KABUTO「ビナートZ(スモーク)」
  • ライト・・Petzl「MYO RXP」1個
  • ゼッケンベルト・・Nathan「Race Number Belt」
  • 補給・・Wiggle nutrition「Energy gel」 17個
  • 補給・・ミドリ安全「塩熱サプリ」
  • サバイバルブランケット・・ザック付属
  • ホイッスル・・ザック付属
  • 携帯電話・・Apple「iPhone 5」
後半追加・変更 CP5(Kei Ling Ha) ~ DNF(Rotary Club Park)
  • シャツ・・信越五岳参加賞Tシャツ
  • ミッドレイヤー・・finetrack「ヴェロキラップ(M)」
  • ライト・・Petzl「MYO RXP」2個 + 予備電池 単三3個
  • ポール・・SINANO「トレランポール13.6(105cm)」
  • 補給・・Wiggle nutrition「Energy gel」10個
 「Vibram Hong Kong 100 Ultra Trail Race」を大きく分けるとCP4までのフラット区間、CP7までの低山区間、ラストまでの香港最高峰区間の3つに分けることが出来そうです。今回はCP7でリタイアしたので、最高標高も580m程度でした。

Start(Pak Tam Chung) ~ CP4(Yung Shue O)

 この区間は最も高い地点が西湾山(Sai Wan Shan)の標高314mと、殆どが低い地点(海の横)を通る区間。木の根っこや岩などでかなりテクニカルですが、走れるととても楽しい区間です。景色も海が綺麗で楽しみながら走る事が出来ます。
 今回はスタートから11km先にあるSupport Point(East Dam)までで体調を確認しよう、渋滞するらしので出来るだけ前に行っておこうと、まずは好き放題走ってみる作戦でスタート。スタート時にササッと写真だけ撮ってもらい、1kmのロード区間をダッシュして渋滞無しでトレイルに突入しました。

 初めから走り切れるトレイルが5km続いているのでそこも楽しみ、次の5kmのロードは淡々と走ってSupport Pointへ。ロードは向かい風が強かったので、大柄なフランス人の後ろに付いて楽をしていました。11km地点のSupport Point(East Dam)では215位、今考えると100km走ろうというペースではありませんでした。
 11km地点にあるSupport Point(East Dam)はパスして次のCheck Point1(Ham Tin)を目指します。ここからは標高314mの西湾山(Sai Wan Shan)を登るのですが、この辺りからどうも身体が熱っぽくて重くなり始めました。水分も栄養もしっかりと補給していたのですが、どうも軽い熱中症の様な症状です。仕方ないのでペースを一気に落とし、身体にハイドレーションの水を掛けて冷やしながら進みます。

 景色は海が見えて最高。何度か砂浜にも下りながら進むのですが、シューズの中に砂が入ることも無くて意外と快適に走れました。ただ、日差しを遮る物が無いので体温は上がる一方。どんどんとペースが落ちてきました。21km地点のCheck Point1(Ham Tin)に付いた頃にはヘロヘロです。
 Check Point1(Ham Tin)でしっかりと水分を補給して次のCheck Point2(Wong Shek)へ。このCP1を出発してすぐのトレイルが静かで好きでした。海のすぐ側なのですが、道路が近くに無いので奥深い雰囲気が出ているようです。フラフラして走り方も適当になっていたからか、徐々に脚にも痛みが出始めてきました。
 Check Point2(Wong Shek)から先もどんどんとトレイルがテクニカルになり、しっかり走れるととても面白いトレイル。籔は脚の痛みが増してきて、思ったように走れ無くなり苦しい区間でした。写真はとても走りやすかった場所、木の根っこや岩でゴツゴツしているので、かなり気を遣います。
 Check Point3(Hoi Ha)から先は半分トレイル、半分はロードという区間。ロードも草原のような場所や海の側を走るので退屈せずに進むことが出来ます。香港は所々に牛がいて、急に糞が落ちているので要注意。角も生えっぱなしなので、なかなか迫力が有ります。
 この頃には脚の痛みからペースが一気に落ちて、今度は寒さも気になり始めました。気温は20℃程度有るのですが、風もそれなりにあるので、動き続けられないと寒いです。

CP4(Yung Shue O) ~ CP7(Beacon Hill)

 Check Point4(Yung Shue O)で初めて7分程度の休憩をして、少し回復したので出発。ここから先は少し標高も上がって山らしくなり、山に入ってしまうとやはりペースが一気に落ちてしまいます。50km地点辺りから手など末端に痺れも出てきましたし、少し力を入れると脚の脛や脹ら脛、太股が攣ってしまい、何度も叫んで座り込むという事の繰り返し。完走がちょっと危ないかなと思い始めました。標高399mの雞公山(Kai Kung Shan)へ登るのもようやくいった感じで、完全に脚が終わっていました。
 Check Point5(Kei Ling Ha)ではドロップバッグを受け取ったので、ここで着替えをし、トレランポールとヘッドライトを持って、装備の変更。ここに辿り着く迄に暗くなったらいけないと思いヘッドライトを1つは持って走っていたのですが、余程のトラブルが無ければ明るい内に到着できそうです。現地在住の日本人の方から情報も頂き、元気だけは取り戻して再度出発。

 標高580mの馬鞍山(Ma On Shan)までロードとトレイルでの登り。まだ力を入れると攣りそうになる事に変わりは無いのですが、トレランポールを装備したので、とにかく上半身の力で身体を持ち上げながら進みました。やはり長いレースではポールがあると安心、何かあった時に助けになります。
 途中で真っ暗になってしまったので、ここからはライトを付けてナイトトレイルの開始。稜線を歩くので、風があってかなり寒く感じます。この辺りからチョコチョコと動けなくなっている人が出始めて、サバイバルブランケットが大活躍していました。また、籔のペースも更に落ちたので、前後に誰もいないという事も多くなってきました。
 どうにかこうにかCheck Point6(Gilwell Camp)へ辿り着いたのですが、もう身体はボロボロ。歩いていたら楽になる瞬間が来ると思って進んでいたのですが、状況は悪くなるばかりなので、次のチェックポイントまで進む間に改善しなければリタイアしようと決めて出発。香港の100万ドルの夜景を裏側から見ながら進むのですが、身体が動かないので体温も下がってきて大変でした。
 写真を撮るために座ると、そのまま眠ってしまうような状況。いくらトレイルとはいえ、平均速度が3km/h以下になっていたので全く動けていません。これから標高1,000m以上の山まで上がるのは不可能だと思い、Check Point7(Beacon Hill)でリタイアしました。
 リタイアをしたCheck Point7(Beacon Hill)では初めて焚き火がしてあり、とても暖かかったです。もう走らないのでカップラーメンを2つ食べてユッタリ。タイミング良く下山させてくれるバスが来たので乗せて貰い、スムーズにホテルへ戻ることが出来ました。
 スタートしてすぐは「今日の感じだと16時間位でゴールできるかも」と思っていたのですが、そうは甘くなかったようです。飛ばし過ぎから熱中症になり、熱中症で走り方が適当になって脚が痛くなり、脚が痛いので動けずに寒くなりと、全てが連鎖して悪い方へ進みました。215位からリタイアした時は1025位まで順位が落ちていたので、走っている間に810人に抜かれたことになります。確かに常に追い抜いて貰いながら走っていました。
 悪い状況からの改善という経験が出来れば最高だったのですが、まだリカバリーするだけの実力は無いようです。香港でのトレイルランレースは「HK168」でのルートロストに続いて、2回連続のDNFになってしまったので、次回こそ完走するために戻ってこようと思います。今回は走っている途中で「The North Face 100 – Hong Kong」という100kmのトレイルランレースが有ると聞いたので、次回はそれでも良いかもしれません。1つの街で100km以上のレースが3つも行われているとは、凄い街です香港。