「HIROSHIMA HAPPY NEW EAR 27 次世代の作曲家たちⅥ」を聴きにいきました。現代曲を演奏する「HIROSHIMA HAPPY NEW EAR」シリーズの中でも、特に委嘱・初演物を多く取り上げる「次世代の作曲家たち」は好きなシリーズ。作曲家の話を聞いた後で曲を聴くことができるので、自然とイメージも拡がります。
今回はフルート協奏曲の「細川俊夫作曲 / 旅Ⅴ」がプログラムに有ったので特に楽しみにしていました。演奏がとてもコントロールされているのはもちろんですが、作品のテーマをしっかりと取り入れた演奏をされているのは流石。籔にあれだけの集中力が出せるようになる日が来るだろうかと、自分のことが心配になるほどいい演奏でした。
新作は自然を再現する系の作品が続き、ちょっと古さを感じたりもしました。波や風の音を楽器で再現したりというのは、作る時は面白いのですが、どうしても「それを聴くならコンサートでなく海へ行きます。」になってしまいます。それでも広島という地方都市で現代曲の新作がしっかりと生み出されるのは凄い事、これまで聞いたことのない新しい響きを聴くことが出来ましたし、まだまだ続いて欲しいシリーズです。
音楽監督・お話:細川俊夫
指揮:石川星太郎
演奏:
広島交響楽団
青木涼子(能)
森川公美(フルート)
プログラム:
神山奈々作曲 / きっと、またここで会えますように 【委嘱・世界初演】
フェデリコ・ガルデッラ作曲 / Two Souls 【改訂版・世界初演】
小出稚子作曲 / Oyster Lullaby 【委嘱・世界初演】
細川俊夫作曲 / 旅Ⅴ