広島文化学園HBGホールで行われた広島交響楽団の『2024「平和の夕べ」コンサート』を聴きに行きました。毎年この日に広島交響楽団は「平和の夕べ」として、規模の大きな曲を取り上げてくれるので楽しみにしています。今年はマーラーの「復活」、ソリストに合唱、バンダまである大規模な編成ですし、曲も長いので、この一曲だけのためのコンサートでした。
初めのモチーフから多くの要素が詰め込まれており、それが曲全体で絶え間なく使用されています。ちょうど曲に一貫性を持すための方法を学んでいるので、たくさんの例を見せていただいた気になりました。少しずつ寄り道しながらも、分かりやすい調へたどり着きますし、現代的なようで古典的に響いていますし、とてもいいバランス感覚だなと感じました。
なによりもメゾ・ソプラノのソロは圧倒的で、いつも通り一瞬で空気を変えてくれます。それだけに、携帯電話の音や話し声がテロの様に響き、とても残念に感じました。広島交響楽団のコンサートはマナーが良くないことが多いのですが、今回は特に酷かったように思います。もっと抜本的に対策しなければ変わらないと感じるので、目に見える対策をとっていただけるといいのですが。
- 指揮:クリスティアン・アルミンク
- ソプラノ:並河寿美
- メゾ・ソプラノ:藤村実穂子
- 合唱:東京オペラシンガーズ
- マーラー:交響曲第2番ハ短調「復活」