福井県にある「年縞博物館」へ行きました。中川毅「人類と気候の10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか」という本を数年前に読んだことを切掛に、年代測定の世界標準となっている「年縞」が福井県にあると知り、ぜひ現地へ行き詳しく知りたいと思っていました。ただ、福井県はなかなかに遠く、何かに絡めて行きたいと考えていたところ、山陰地方へ行く用事ができたので、ついでに少し足を伸ばしました。
ただ、山陰地方の横への移動は実際の距離の割に時間がかかり、「ついでに」という移動ではなかったかと実感しました。東西への高速道路が連続していなかったり、片側一車線が主だったりするので、どうしても平均速度は下がりますね。山陽側の特に山口県は道路に恵まれているなといつも感じます。

年縞について詳しく知りたいと思っていたので、事前にナビゲーターの方に案内していただけるよう予約をしていましたが、予約して案内していただき、本当に良かったと思います。実際に研究もされている方が年縞に関係する色々な要素を交えて説明してくださいますし、こちらからの細かな質問にも全て明確に回答してくださるので、2時間近い案内もあっという間でしたし、疑問に思っていたことが全てスッキリしました。更に、これから調べてみたいと思えるようなこともあり、ここから関心が拡がっていく切掛になりそうです。

年縞博物館は内藤 廣 氏の設計で、スッキリと抜けたトラス構造の建物が展示物に合っている様に感じました。展示に最低でも45mという長さが必要となるという条件を上手く取り入れ、中間地点にカフェも設置するという、よく考えられた設計は実際に観覧していても過ごしやすさを感じました。

人類と気候の10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか (ブルーバックス)