いずみホールで行われたサー・アンドラーシュ・シフのリサイタルを聴きに行きました。舞台上でプログラムを発表しながら進められるリサイタルだったのですが、開演前の影アナも御自身でされていたりと、演奏が始まる前から驚きがありました。観客の集中度もこれまでに聴いたどのコンサートよりも高く、800人の人が集まって、ここまで静かにいられるのだというのも驚きでした。また、持ち込まれたのかなと思ったベーゼンドルファーもとても柔らかい音を出しており、このリサイタルを特別なものにしていました。休憩時間の案内も御自身でされていましたし、そのような部分からも温かみを生み出していたような気がします。
プログラムの前半がバッハに続けて他の作曲家の作品を演奏するというスタイルで、後半はシューベルトというものでしたが、調性のつながりなども意識されたプログラムで、この並びにどういう意味があるのだろうかと考えさせられるものでした。これまでバロックや古典の演奏を聴くことの多かったピアニストだったので、ロマン派の作品を聴くことが意外でした。ロマン派の作品でも何をどう演奏するのかということが明確で、古典的な曲を聴いているように錯覚するものでした。
初めて「住友生命いずみホール」を訪れましたが、素直な音の聞こえるとても好きなホールでした。クロークやギャレーもしっかりと機能しており、こういうホールが近くにあればと思えるようなホールです。そのようなホールで、音楽のことだけを考えた音楽家の演奏を、音楽のことだけを考えながら聴けるというのはとても幸せな時間でした。
- J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988から アリア
- J.S.バッハ:フランス組曲第5番 ト長調 BWV816
- ハイドン:ピアノ・ソナタ ト短調 Hob.XVI-44
- J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻から
- J.S.バッハ:プレリュードとフーガ第1番 ハ長調 BWV846
- モーツァルト:ロンド イ短調 K.511
- J.S.バッハ:半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903
- ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番 ニ短調 op.31-2 「テンペスト」
- シューベルト:アレグレット ハ短調 D915
- シューベルト:3つのピアノ小品 D946から 第1番 変ホ短調
- シューベルト:即興曲 変ト長調 D899-3
- シューベルト:ハンガリー風のメロディ D817
- シューベルト:3つのピアノ小品 D946から 第2番 変ホ長調
- シューベルト:楽興の時 D780から 第3番 へ短調
- シューベルト:3つのピアノ小品 D946から 第3番 ハ長調
- ブラームス:インテルメッツォ イ長調 op.118-2
- ショパン:ワルツ イ短調 op.34-2
- ショパン:マズルカ ハ長調 op.24-2
- ショパン:マズルカ イ短調 op.17-4
- モーツァルト:ピアノ・ソナタ第16(15)番 ハ長調 K.545から 第1楽章
- J.S.バッハ:イタリア協奏曲 へ長調 BWV971から 第1楽章
- シューマン:「子供のためのアルバム」op.68から 楽しき農夫