山口市民会館で行われたNHK交響楽団の「NHK山口放送局開局80年記念・山口市民会館開館50周年記念 NHK交響楽団演奏会 山口公演」を聴きに行きました。4月に予約していたのですが、直前まで開催されるか不安な状況が続き、なんとか予定通り開催されて幸運でした。
チャイコフスキーのピアノ協奏曲は2年前にもロシア国立交響楽団、アンナ・フェドロヴァの演奏で同じ曲を聴いているのですが、その時の印象全く違い、音のつながりがとても気持ちのいい演奏でした。ピアノも音色が綺麗で表情豊かですし、オケも出るところはハッキリ出るというメリハリのある演奏。前回の演奏会で曲に持っていたイメージが、すっかり変わってしまいました。
交響曲になると指揮者の情報量がとても多く、どんどん音楽を進めていきます。弦の響きも厚いですし、とにかく出てくる楽器の音が全て魅力的でした。凄かったのはピッコロのソロ、一気に切り込んでくる鋭い音で空気をガラッと変えていきました。すごい音だなと思っていると、その後は周りに溶け込む柔らかい音が続き、音の吹き分けも凄いものでした。それまでのフルートも音に芯があって抜けてくるいい音でしたし、最初から最後までずっと楽しめたコンサートでした。
- 指揮:広上淳一
- ピアノ:藤田真央
- チャイコフスキー/ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 作品23
- チャイコフスキー/交響曲 第4番 ヘ短調 作品36