渡辺 尚志「百姓の力 江戸時代から見える日本」を読みました。百姓をきっかけに、日本の近世において村がどのようなもので、どのような仕組みで成り立っていたのか、教科書的に解説してある一冊。興味を持てない部分も多く、少しずつ読み進めたので読了までに時間がかかってしまいました。
歴史について学ぶ時には権力者や宗教家など、少数のものについて書かれているものが多く、大多数を占めていた庶民がどのように生きていたかについて書かれたものを読む機会はあまりありません。村の秩序を作っていた仕組みの変遷を見ていると、今の時代にもつながることが多くありましたし、籔が日本らしさを感じる元になっていると思われる仕組みが作られていたし、現代まで繋がっていることが面白かったです。
同じような仕組みが少し形を変えて使い続けられていますが、そろそろ限界に来ているような気がします。スッキリとリセットするにも、江戸時代まで遡って変えなければならないのは、なかなか反発が大きそうです。


百姓の力 江戸時代から見える日本 (角川ソフィア文庫)