秋吉台国際芸術村で開催された辻本 玲「J.S.Bach無伴奏チェロ組曲全曲演奏会」を聴きに行きました。演奏会のチケットはいつも早めに購入しておくのですが、演奏する方はもちろん、聴く方にも大変なプログラムだったので、2日前まで聴きに行こうか決められませんでした。それでも、続けて6曲を一度に聴ける機会というのは一生に一度くらいかと思い、思い切って聴きに行って良かったです。
2曲ずつ2回の休憩を挟み合計3時間の公演なので聴くのも修行レベルで大変かなと身構えていましたが、曲順を変えて同主調の曲同士でまとめられ、曲調の対比などを楽しんでいる内にいつの間にか時間が進んでいました。全体的には舞曲の体裁を保ったまま大きなレガートでまとめられており、大きなフレーズを作る大切さを実感しました。ほぼ同じ構成の組曲が6回続いたのも、それぞれが持っている雰囲気を感じやすくてとてもいい機会でした。
残念だったのは田舎特有というか運が悪かったのか、途中で拍手テロがあり必要な静寂が得られなかったこと。こういう曲で集中が切れるのは奏者にも申し訳なかったなと思います。