広島文化学園HBGホールで行われた広島交響楽団の『2023「平和の夕べ」コンサート』を聴きに行きました。直前まで行けないかと思っていましたが、フォーレのレクイエムが聴きたくて、少し無理をして行ってみました。
とにかく柔らかいフォーレのレクイエム、昔は苦手でしたが、改めて聞いてみると優しさに満ちており、もし自分が死んだ時に3大レクイエムのどれかを演奏してもらえるなら、この曲が良いなと感じました。
プログラム前半に演奏された 糀場富美子 氏の曲は初めて聴きましたが、シンプルな素材がとても自然に組み合わされていき、いつの間にか大きく展開しているという感じで、これまであまり聴いたことのない、新鮮な感覚でした。
前半で原爆の悲惨さを表現し、後半のレクイエムで慈しむというプログラムは広島ならではでしょうか、時系列に沿ったような内容で楽しく聴くことができました。ここ最近の広島交響楽団のプログラミングはとても好感が持てます。これからの演奏会も楽しみです。
- 指揮:下野竜也
- ピアノ:萩原麻未
- ソプラノ:隠岐彩夏
- バスバリトン:加藤宏隆
- 合唱:エリザベト音楽大学合唱団
- プーランク(没後60年):平和のためにお祈りください(管弦楽伴奏版/下野竜也編曲)
- 三善晃(生誕90年/没後10年):夏の散乱
- 糀場富美子:未風化の7つの横顔 ピアノとオーケストラのために
- フォーレ:レクイエム ニ短調作品48